外脛骨障害(有痛性外脛骨)
外脛骨とは足の内側にある舟状骨という骨の下方に存在する過剰骨(成長の途中で癒合しなかった骨で副骨とも呼ばれます)です。外脛骨の存在だけでは痛みを引き起こしませんが、靴による圧迫や後脛骨筋・腱の炎症、足底アーチの低下による扁平足、舟状骨との結合部位の骨軟骨炎などが生じると痛みを認めるようになります。
どのような人に多いか
主に陸上競技を行う10~15歳頃に発症しやすく、女性の方に多く見られます。特にサイズの小さい靴を履いてスポーツ活動を行うと発症リスクが高まります。扁平足もリスク因子とされています。
主な症状
足部内側の舟状骨突出部での痛みが主な症状で、運動や歩行時に痛みが増強します。
診断
スポーツ活動や症状の部位を確認し、足を内返し(足の内側を上げる動作)した際の痛みの悪化などを評価します。レントゲン写真では外脛骨の有無を確認し、Veitch分類という分類法を用いて病態を評価します。
治療
基本的には安静、鎮痛薬の使用、装具、物理療法(温熱療法や低周波)などの保存的治療が行われます。足のアーチ機能を向上するためのトレーニングやストレッチも行います。保存的治療にもかかわらず症状が持続する場合には手術が検討され、外脛骨の切除術や骨接合術、ドリリングなどの方法が選択されます。
予防のために
運動前後に十分なストレッチを行い、足のアーチをサポートするインソールの使用も効果的です。症状が現れた場合は、スポーツ活動を休止し、医療機関を受診することが重要です。
当院のご紹介
症状やご不安がある場合は、お気軽にご相談ください。
およそ250年前から千住の地で親しまれてきた名倉医院の分院として、その歴史の中で培われた知識や技術を土台として最新の医療を提供しております。
※手術やより高度な治療が必要と判断された場合は、適切な医療機関へご紹介させていただいております。