上腕骨内側上顆炎(ゴルフ肘)
上腕骨内側上顆炎は、手首を手のひら側に曲げたり、肘を曲げる力を加える際に肘の内側に痛みが生じる疾患です。物を持ったりタオルを絞るなどの日常生活動作やスポーツ、職業上の動作が原因になると考えられています。肘の外側の痛みを認める「テニス肘」に対して「ゴルフ肘」とも呼ばれますが、ゴルフプレーヤー以外にも多く発症します。
どのような人に多いか
スポーツ（ゴルフやテニス）のスイング動作や、手首・肘を酷使する職業に従事している方に多く見られます。
主な症状
手首や肘を動かした際の肘の内側部痛が主な症状です。尺骨神経の障害が合併すると手指の痺れを伴うこともあります。症状が強いと夜間や安静時にも痛みを経験する場合もあります。
診断
肘内側の圧痛や手関節屈曲テスト（手首に抵抗をかけた状態で掌屈して痛みを誘発する）が行われ、レントゲン写真では上腕骨内側上顆に生じる骨の変化を確認します。超音波検査やMRIで病変の確認を行うこともあります。
治療
手首や肘の安静を保ち、負荷を減らす生活習慣の獲得や手指のストレッチを行います。エルボーバンドの使用も痛みの緩和に役立ちます。鎮痛薬の内服・外用やステロイド注射も効果的ですが、ステロイドは副作用もあるため頻回には行えません。日常生活に支障をきたすような強い症状が持続する場合は手術も検討されます。その他、体外衝撃波治療やPRP療法も有効性が報告されています。
ストレッチ例
予防のために
運動や作業の前後に手首や指の十分なストレッチを行うことが重要です。サポーターの使用も予防に寄与します。症状が出現したら早期に医療機関を受診し、専門的な治療を受けて下さい。
当院のご紹介
症状やご不安がある場合は、お気軽にご相談ください。
およそ250年前から千住の地で親しまれてきた名倉医院の分院として、その歴史の中で培われた知識や技術を土台として最新の医療を提供しております。
※手術やより高度な治療が必要と判断された場合は、適切な医療機関へご紹介させていただいております。
