オスグッド・シュラッター病(Osgood-Schlatter病)
オスグッド・シュラッター病は、10~15歳の成長期にスポーツをする若者によく見られる疾患です。主に脛骨粗面(膝の前下部の突出部)に痛みが生じ、急激な骨成長に筋・腱の成長が追いつかず脛骨粗面に負担がかかることで発症します。バスケットボールやサッカーを行う際の軸足に多く発症しますが、約30%は両側に発症します。
どのような人に多いか
成長期の男子、特に10~15歳の活発な発育期に多く発症します。太ももの前の大腿四頭筋が硬いとリスクが高まります。
主な症状
脛骨粗面部に運動時の痛みや圧痛を認めます。場合によっては腫れや熱感もみられ、軸足での動作時に特に痛みが増します。休息すると症状が軽減し、通常の歩行ではそれほど痛みを感じません。
診断
スポーツ歴を確認し、脛骨粗面の圧痛や隆起、大腿四頭筋の硬さを評価します。進行するとレントゲン写真で脛骨粗面に骨の変化が見られることがあります。超音波検査は脛骨粗面の状態や血流を確認するために使用されます。
治療
スポーツを制限したり一時休止することが必要ですが、休止期間に関しては一定の見解がありません。アイシングや消炎鎮痛剤の内服・外用、サポーターの使用が症状の緩和に役立ちます。大腿四頭筋やハムストリングス、下腿三頭筋のストレッチも重要であり、症状が強く長期間持続する場合は注射を行ったり、まれに手術も考慮されます。
予防のために
十分なウォーミングアップとストレッチが重要です。運動後も同様のケアを怠らないように心がけ、太もも・ふくらはぎのストレッチを習慣にしましょう。痛みが出たら運動を制限するか休むことも重要で、症状を長引かせないように注意が必要です。
当院のご紹介
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およそ250年前から千住の地で親しまれてきた名倉医院の分院として、その歴史の中で培われた知識や技術を土台として最新の医療を提供しております。
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