変形性足関節症
変形性足関節症は、足首の関節を構成する脛骨と距骨の表面を覆う軟骨が摩耗し、関節の隙間が狭くなり変形する疾患です。中年以降の女性に多く発症しますが、超高齢社会となった近年増加傾向にあります。原因は繰り返す捻挫、足首の骨折、関節リウマチ、細菌感染、痛風など様々ですが、明確な原因が不明な場合もあります。
どのような人に多いか
足関節の捻挫を繰り返したり、足関節周囲の骨折や靭帯損傷を受傷した方に多く見られますが、加齢性の変化も影響します。
主な症状
歩行時の痛みや不安定感、足首の変形を認め、可動範囲も制約されます。進行すると歩行時に足の外側から接地するような歩行様式になることもあります。
診断
足関節の痛む部位や不安定性を確認し、レントゲン写真を撮影し関節の変形性変化(関節の隙間の狭小化や骨棘など)を評価します。足関節の不安定性を評価するために負荷をかけて撮影するストレス撮影も行われます。詳細な変形の評価にはCT画像が優れ、初期の変化や靭帯の評価にはMRIが有用です。
治療
症状が軽度の場合は足底挿板や足首サポーター、鎮痛薬を用いた保存療法が行われます。ウェイトコントロールも重要です。ステロイド注射は一時的な効果はありますが長期間は持続しないことが多いです。進行した場合には手術療法が検討され、骨切り術や足関節固定術、人工足関節全置換術が選択されます。
予防のために
捻挫や骨折の予防が重要です。受傷した場合は適切な治療を行うことも大切で医療機関を受診するようにしてください。治療後も足関節に負担をかけないような運動や生活習慣を心がけることが再発予防につながります。
当院のご紹介
症状やご不安がある場合は、お気軽にご相談ください。
およそ250年前から千住の地で親しまれてきた名倉医院の分院として、その歴史の中で培われた知識や技術を土台として最新の医療を提供しております。
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