変形性股関節症
変形性股関節症は、股関節において軟骨が摩耗し炎症が引き起こされ痛みを認める疾患です。日本人の主な原因は骨盤の形態異常（丸い骨頭を覆う屋根の臼蓋部分が浅い臼蓋形成不全）が多いとされています。その他の原因として大腿骨頭壊死症やステロイド剤の長期使用歴なども挙げられます。進行すると歩行が困難となり日常生活の制約につながります。
どのような人に多いか
骨盤の被りが浅い臼蓋形成不全を認める女性において多く発症します。出生時からみられる発育性股関節形成不全と診断されたことがある方も発症のリスクが高くなります。
主な症状
歩行時、立ち上がり時に股関節痛を認めます。大腿の前面に痛みを認めることもあります。進行すると可動範囲も狭くなるため靴下の着脱や正座が困難になるなど日常生活に支障きたすようになります。また脚長差を認める場合もあります。
診断と検査
痛みの出現するタイミングや歩行様式、脚長差などを確認します。画像検査はレントゲン写真で関節の隙間や変形の程度、脚長差などを確認します。MRI画像検査では軟骨の状態を詳しく評価できます。
治療
保存治療では薬物療法に加え適切な運動、ストレッチ、体重管理が行われます。手術治療では関節鏡手術、骨切り術、人工関節手術などが検討されます。近年再生医療も研究が進んでおりますがまだエビデンスの蓄積が望まれます。
予防や再発しないために大切なこと
日常生活の中で痛みを悪化させないよう注意し、体重管理や適切な運動を心掛けましょう。症状が進行する場合、医師との相談を重ねながら治療法を検討し、早期に対応することが重要です。
当院のご紹介
症状やご不安がある場合は、お気軽にご相談ください。
およそ250年前から千住の地で親しまれてきた名倉医院の分院として、その歴史の中で培われた知識や技術を土台として最新の医療を提供しております。
※手術やより高度な治療が必要と判断された場合は、適切な医療機関へご紹介させていただいております。
