ペルテス病
ペルテス病は、小学校低学年を中心に発症し、大腿骨頭に血流障害による壊死が生じる疾患です。主な症状は股関節の痛み(膝上の場合も多い)や跛行(片足を引いて歩行すること)であり、適切な治療がなされないと将来的に変形性股関節症へ進行する可能性があります。
どのような人に多いか
主に小学校低学年の男児に多くみられ、発症年齢は2歳~13歳にわたります。男女比は4:1で、元気な男児に発症しやすい傾向があります。ジャングルジムなどからの高所からの飛び降りる動作を連日反復する子に多いともいわれています。
主な症状
股関節前面の痛みや跛行、股関節の運動制限があります。膝上の痛みを自覚することも珍しくありません。
診断
痛みの部位や股関節の動きの確認が行われ、レントゲン写真が撮影されます。病期(滑膜炎期、壊死期、分節期、修復期、治癒期)によって異なる所見が現れ、MRIや超音波画像検査も補完的に行われることがあります。
治療
発症年齢や病期に応じて経過観察、保存的治療、手術が選択されます。保存療法では入院による免荷や外来での外転免荷装具の使用が行われ、手術には大腿骨や骨盤の骨切り術があります。8歳以上の場合は骨の修復力が低くなるため手術が推奨されます。発症年齢が低く壊死の範囲が小さいほど予後は良好です。
予防のために
ペルテス病の原因が不明確であるため確立された予防法は存在しません。しかし、高所からのジャンプの反復や過体重がリスクとなります。年齢が上がるほど骨の修復能力が低下するため早期診断と早期治療が予後の向上につながります。
当院のご紹介
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およそ250年前から千住の地で親しまれてきた名倉医院の分院として、その歴史の中で培われた知識や技術を土台として最新の医療を提供しております。
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