橈骨遠位端骨折
橈骨遠位端骨折は、転倒や転落時に手をついた際に生じる手首の骨折です。身体活動性の高い50~70代に多くみられます。骨粗鬆症の方に起こりやすい骨折の1つですので、骨折の治療だけでなく骨粗鬆症についても治療の必要性も検討することが大切です。
橈骨遠位端骨折のレントゲン写真
どのような人に多いか
御高齢の方や骨粗鬆症の方、スポーツや交通事故による外傷を受けた方に多く見られます。性別では女性が多く、年齢は50代~70代の比較的活動性が高い世代にみられます。80歳以降は転倒した際に反射的に手をつくことができず、股関節を打って大腿骨頚部骨折を受傷することが多くなります。
主な症状
手首に強い痛みや腫れ、変形がみられ、手に力が入らなくなることがあります。神経が圧迫されると指のしびれが起こることもあります。
診断
受傷時の状況を聴取し、痛い部位を確認した上でレントゲン写真を撮影し、骨折の状態や程度を詳しく評価します。また同時に尺骨茎状突起という部位も骨折していないかを確認します。治療法を決定するためにCT画像検査を撮影することもあります。
治療
骨折の転位(ずれ)がある場合は徒手整復を行い正しい位置に戻し、外固定を用いて骨折部を固定します。整復しても戻らない場合や、経過観察中に再び転位してしまった場合は手術が必要となります。手術はプレートやピンニング、髄内釘などが骨折の状態に応じて選択されます。
予防のために
御高齢の方や骨粗鬆症の方は特に転倒に注意が必要です。筋力が落ちると転倒し易くなるため普段から可能な範囲で運動習慣をつけるようにして下さい。定期的に骨粗鬆症の検査を行い必要があれば治療を行うことも大切です。
当院のご紹介
症状やご不安がある場合は、お気軽にご相談ください。
およそ250年前から千住の地で親しまれてきた名倉医院の分院として、その歴史の中で培われた知識や技術を土台として最新の医療を提供しております。
※手術やより高度な治療が必要と判断された場合は、適切な医療機関へご紹介させていただいております。