肩鎖関節脱臼
肩鎖関節脱臼は、肩関節の1つである肩鎖関節に外力が加わり正常な位置からずれる状態を指します。主にコンタクトスポーツや交通事故、転倒などが原因となります。脱臼の程度によって治療方針が決定され、スポーツ復帰を目指す場合は通常のリハビリに加えてアスレティックリハビリテーションが必要です。
肩鎖関節脱臼例図解(右肩)
どのような人に多いか
ラグビーや柔道、野球などのコンタクトスポーツやオーバーヘッドスポーツの選手に多く見られます。交通事故や転倒のリスクが高い状況にある方にも多く発生します。
主な症状
脱臼による症状には肩の痛みや腫れ、動きの制限が含まれます。肩を動かす際には轢音が生じることもあります。また鎖骨の外側の端が皮膚を持ち上げ、目で確認できることもあります。
診断
受傷時の状況や症状の聴取し、徒手検査として脱臼した側の鎖骨を上から押すことで元の位置に戻る「ピアノキーサイン」の有無などを確認します。画像検査ではレントゲン写真が基本であり、より詳細な評価のためにはCT画像検査が行われることもあります。
治療
脱臼の程度により保存的治療と手術が選択されます。保存的治療ではクラビクルバンドなどで固定し患部を安静に保ちます。脱臼の程度が大きい場合やスポーツ復帰に際して筋力やパフォーマンスが低下している場合は手術が検討されます。リハビリでは筋力訓練や可動域訓練が重要な治療の一環となります。
予防のために
コンタクトスポーツ時の適切な装備の使用や技術の向上が不可欠です。転倒事故から身を守るためには歩行や運動時の姿勢に注意が必要です。治療後はリハビリを行い、筋力向上を図ることが再発予防につながります。スポーツ復帰を目指す方はアスレティックリハビリも取り入れ、専門的なサポートを受けることが効果的です。
当院のご紹介
症状やご不安がある場合は、お気軽にご相談ください。
およそ250年前から千住の地で親しまれてきた名倉医院の分院として、その歴史の中で培われた知識や技術を土台として最新の医療を提供しております。
※手術やより高度な治療が必要と判断された場合は、適切な医療機関へご紹介させていただいております。