上腕骨外側顆骨折
上腕骨外側顆骨折は、上腕骨という腕の骨の肘外側部における骨折です。子供の肘周囲骨折の中では上腕骨顆上骨折に次いで2番目に多い骨折となります。主に家具や遊具からの転落で手をつく、又は肘を直接強打することで受傷します。本骨折は成長軟骨板という成長に関わる部位も関与するため、適切な治療がなされないと骨癒合が遅れたり、将来的に変形を残す可能性が高くなります。
どのような人に多いか
本骨折の発症のピークは6歳といわれています。家具や遊具からの転落が多いですが、転倒や接触の多いスポーツを行っているとより発症リスクが高くなります。
主な症状
肘の痛みや腫れ、内出血を認め、肘の運動制限を認めます。転位(骨折のずれ)が大きい場合は肘関節の変形が見られます。
診断
受傷時の状況や痛みの部位、変形、神経症状の有無などを確認します。画像検査としてはレントゲン画像が基本です。骨折部位をより詳細に評価するため斜めから撮影する斜位像を追加することもあります。より詳細な評価としてCT・MRI画像検査骨が追加されることもあります。
治療
骨折の程度や年齢に応じて治療法を選択します。転位(骨折部のずれ)がわずかの場合、ギプスやスプリントで固定し骨が自然に癒合するのを待ちます。整復(骨を正しい位置に戻す操作)をしても転位が大きい場合や、経過観察中に転位してきた場合は手術が必要になります。本骨折は遅発性に転位することも珍しくなく注意が必要です。
予防のために
転倒・転落予防が大切です。子どもの遊び場や運動中の環境を安全に保つことや、自宅内の家具から転落しないよう気をつけるようにして下さい。
当院のご紹介
症状やご不安がある場合は、お気軽にご相談ください。
およそ250年前から千住の地で親しまれてきた名倉医院の分院として、その歴史の中で培われた知識や技術を土台として最新の医療を提供しております。
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