ガングリオン
ガングリオンは、関節の周囲に位置する関節包や腱鞘などから生じるゼリー状の腫瘤です。手や手首などの関節周辺に多く発生し、一般的には無症状ですが、神経圧迫により痛みやしびれを引き起こすことがあります。病理学的には腫瘍ではなく「偽腫瘍」とされています。日常生活に支障が出る場合は手術が必要になることもあります。
足に発生したガングリオン図
どのような人に多いか
若い女性に比較的多く見られますが、手を多用する人に限らず、誰にでも発生する可能性があります。病理学的には、靭帯や腱鞘の粘液変性という組織の変化がきっかけとされています。
主な症状
患部の関節周辺に弾力性のある腫瘤が認められ、大きさは米粒からピンポン玉までさまざまです。一般的には無症状ですが、神経を圧迫すると痛みやしびれ、運動障害を引き起こすことがあります。手の使用頻度が高いほど大きくなる傾向があります。
診断
触診と注射針による内容物の吸引が一般的です。超音波を使用してガングリオンを確認することもあります。また、腫瘍性病変との鑑別のためにMRI画像が撮影されることもあります。
治療
症状が無ければ放置してもよい場合もありますが、ガングリオンによる圧迫を受けて痛みや痺れ、機能障害がある場合には治療が必要です。注射針による内容液の穿刺が行われますが、再発を繰り返す場合には手術が考慮されます。
予防のために
ガングリオンの確立された予防策はありませんが、発生頻度の高い手首や手を酷使するような負荷は避けることが重要です。過度な負荷や急激な動きを避け、手の使用を適切に管理することが予防につながります。
当院のご紹介
症状やご不安がある場合は、お気軽にご相談ください。
およそ250年前から千住の地で親しまれてきた名倉医院の分院として、その歴史の中で培われた知識や技術を土台として最新の医療を提供しております。
※手術やより高度な治療が必要と判断された場合は、適切な医療機関へご紹介させていただいております。