痛風・高尿酸血症
痛風は血液中の尿酸値が上昇し、関節内に結晶として析出することで引き起こされる疾患です。この症状は急激かつ発作的に現れ、男性の足の親指の付け根に典型的に生じますが、足の甲や足首、膝、肘など他の関節にも生じることがあります。発作が終わっても尿酸値を適切に管理しなければ高尿酸血症の状態になり様々な合併症(脳血管障害、心血管系疾患、腎機能障害、尿路結石など)が発生する可能性があります。
どのような人に多いか
主に男性に多く見られ、生活習慣病(高血圧や肥満など)も併発していることがあります。特に暴飲暴食や激しい筋トレを行う方は痛風発作のリスクが高まります。
主な症状
急激な痛み、腫れおよび発赤が特徴的です。足の親指以外に足関節、足の甲、アキレス腱、膝関節、手関節にも生じ、耳介にも影響を及ぼすことがあります。
診断
痛風特有の症状から診断は比較的容易です。発作が起きている部位の状態を確認した上で、採血による尿酸値の測定や画像検査(レントゲン写真、超音波検査)を行います。発作中の関節内を穿刺して尿酸結晶の有無を確認したり、尿検査を行うこともあります。
治療
発作時には消炎鎮痛薬の使用や局所麻酔剤入りステロイド関節内注入が行われます。発作が改善した後は尿酸値を下げる薬の長期服用が必要となります。食事療法としては、高尿酸血症の原因となる高カロリー動物性食品やアルコールの制限が推奨されます。
予防のために
適切な食事制限と水分摂取、生活習慣の改善が必要です。特にビールだけでなくアルコール全般が尿酸値を上昇させるため過度な飲酒は避けましょう。ストレス軽減や十分な睡眠も重要であり、一度痛風発作が生じたら治療後も定期的な採血で尿酸値を管理することが推奨されます。
当院のご紹介
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およそ250年前から千住の地で親しまれてきた名倉医院の分院として、その歴史の中で培われた知識や技術を土台として最新の医療を提供しております。
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