外反母趾
外反母趾は、足の親指(母趾)が外側に曲がり、母趾の付け根に腫れや痛みを認める疾患です。女性に多く見られ、ハイヒールや先関節の緩さなどが原因に関与しているとされています。進行すると胼胝(タコ)の形成や母趾基部の内側の痛み、母趾が第2趾の下に交差する現象が現れることもあります。
どのような人に多いか
ハイヒールや先の細い靴を履く方や、母や祖母に外反母趾がある方(遺伝的要素)、母趾が第2趾より長い方(エジプト型)に多く見られます。近年ではハイヒールの普及とともに増加しており、靴の影響が非常に大きくなっています。扁平足も関与しているという報告もあります。
主な症状
母趾が外側を向き、靴やハイヒールを履く際に足の親指の付け根に痛みや発赤が生じます。進行すると普段の歩行が困難になり、転倒しやすくなることもあります。外反変形により体重が通常と異なる部位にかかり、母趾だけでなく足の様々な部位が痛むこともあります。
診断
外見からの診断に加え、足部のレントゲン写真が正確な診断に用いられます。外反母趾の程度を評価するために角度の測定が行われ、同時に他の足の変形も確認されます。
治療
保存療法と手術療法があります。保存療法では、装具療法や運動療法が用いられ、特に靴の選び方が重要です。足趾を広げる母趾外転筋運動や母趾に対するストレッチとしてHohmann体操などが行われます。手術療法では中足骨の骨切りや固定が行われ、手術後には靴の選択が再発を防ぐ鍵となります。
予防のために
ハイヒールや先の細い靴を避け、適切な靴を選ぶことが重要です。日常的なや装具の利用母趾外転筋運動が役立ちます。症状を認めたら進行前に医療機関を受診し、早期の対応が重要です。
当院のご紹介
症状やご不安がある場合は、お気軽にご相談ください。
およそ250年前から千住の地で親しまれてきた名倉医院の分院として、その歴史の中で培われた知識や技術を土台として最新の医療を提供しております。
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