ロコモティブシンドローム
ロコモティブシンドローム(ロコモ)は、加齢に伴う筋力低下や関節疾患、骨粗鬆症などが原因で立つ・歩くといった移動能力が低下し、要介護や寝たきりの原因ともなり、高齢者の増加に伴い重要性が高まっています。
どのような人に多いか
運動器の機能低下が進む中高年層やシニア世代に多く発症します。特に内臓疾患を伴うとリスクが高まります。成人のロコモとは病態が異なりますが、近年は外での遊びが減ったことで子供の運動不足も問題視され「子どもロコモ」と呼ばれています。
主な症状
ロコモになると下記のように、日常生活動作に支障をきたすようになります。
片脚立ちで靴下がはけない、家のなかでつまずいたり滑ったりする、階段を上るのに手すりが必要である、(布団の上げ下ろしなど)家のやや重い仕事が困難である、2kg程度の買い物をして持ち帰るのが困難である、15分ぐらい続けて歩くことができない。
診断
ロコモ度テストを行います。これには、移動機能を確認する「立ち上がりテスト」、歩幅を調べる「2ステップテスト」、体の状態や生活状況を調べる「ロコモ25」があります。
治療
運動療法が効果的です。特にスクワットや片足立ちなどの下肢筋力向上が推奨されます。また各疾患に応じた治療を適切に行うことや飲酒や喫煙をできる限り控えることが重要になります。
ロコトレ例(開眼片脚立ち訓練)
予防のために
下肢筋力の強化を中心としたスクワットや、バランスの維持・改善を目的とした開眼片脚立ち訓練などの「ロコトレ」をご自身のペースで日常的に行うことが推奨されています。痛みや体調不良を感じた場合は早めに医療機関を受診し、疾患の治療に取り組むことも重要です。
当院のご紹介
症状やご不安がある場合は、お気軽にご相談ください。
およそ250年前から千住の地で親しまれてきた名倉医院の分院として、その歴史の中で培われた知識や技術を土台として最新の医療を提供しております。
※手術やより高度な治療が必要と判断された場合は、適切な医療機関へご紹介させていただいております。