腰椎分離症・分離すべり症
腰椎分離症とは、脊椎(背骨)の一部である椎弓という部分が疲労骨折を起こし、分離している状態を指します。主に発育期におけるスポーツで腰に繰り返し負荷がかかることで発症します。分離が原因で腰椎が前方へずれると分離すべり症となり、腰椎に不安定性が生じます。これは15歳以下の思春期(growth spurt期)に多く発生します。これらの疾患は腰痛の原因となり、放置すると慢性的な痛みや神経症状を引き起こす可能性があります。
どのような人に多いか
野球、サッカー、体操、バレーボールなど、腰をひねる動きやジャンプ動作が多い競技を行う若年層選手に多く見られます。小児の腰痛の約半数は本疾患といわれますが、幼児にも発症することがあります。遺伝的要素として生まれつき椎弓が弱い体質の方は、分離症を発症しやすいとされています。
主な症状
体幹を動かした際、特に運動時に腰の痛みが強くなります。長時間の座位など同じ姿勢を取った際にも痛みを認めます。痛みのために腰の動く範囲が狭くなる場合もあります。すべり症も生じると神経症状として下肢の痛みや痺れが伴うことがあります。
診断
急性期の分離症は疲労骨折部の骨癒合を目指すために硬性コルセットを数ヶ月装着し、スポーツ活動は最低3ヶ月中止します。薬物治療としては消炎鎮痛薬を使用し、運動療法としてはリハビリテーションを行います。痛みが強い場合、分離部にブロック注射を行うこともあります。これら保存療法を行っても症状の改善に乏しい場合は手術が検討されます。
治療
急性期の分離症は疲労骨折部の骨癒合を目指すために硬性コルセットを数ヶ月装着し、スポーツ活動は最低3ヶ月中止します。薬物治療としては消炎鎮痛薬を使用し、運動療法としてはリハビリテーションを行います。痛みが強い場合、分離部にブロック注射を行うこともあります。これら保存療法を行っても症状の改善に乏しい場合は手術が検討されます。
予防のために
腹筋や背筋を強化し、腰への負担を軽減するようにすること、スポーツ活動を行う際には正しいフォームを身につけ腰への過剰な負荷を避けるようにして下さい。また日常生活において重量物を持つ際には十分に気をつけて下さい。一度発症した場合は、運動制限が重要ですので医師の指示に従って下さい。
当院のご紹介
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およそ250年前から千住の地で親しまれてきた名倉医院の分院として、その歴史の中で培われた知識や技術を土台として最新の医療を提供しております。
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