鵞足炎
鵞足炎(がそくえん)は、膝の内側に位置する3つの筋肉(縫工筋、薄筋、半腱様筋)の腱が付着している部位で障害が生じ、膝内側に痛みを引き起こす疾患です。変形性膝関節症と同様に膝内側の痛みが見られますが、鵞足炎では部位がわずかに異なります。
鵞足の解剖図
どのような人に多いか
膝の動作に負荷がかかりやすいアスリートや運動を頻繁に行う方に多く見られます。特にランニング、バスケットボール、サッカー、水泳の平泳ぎなど、膝に負担のかかるスポーツがリスクとなります。急激な運動開始や体の柔軟性が低下している場合にも発症しやすい傾向があります。
主な症状
膝の内側下方に痛みや圧痛を認めます。歩行時やしゃがみ込んだ時、また運動後に痛みが強くなります。稀に引っかかり感や弾発症状を訴える方もいらっしゃいます。
診断
鵞足部の痛みを確認し、レントゲン写真や超音波検査、MRI画像検査などを行います。これにより、疲労骨折や外骨腫(良性腫瘍)といった異常がないかも確認します。
治療
急性期ではアイシングや薬物療法によって炎症の軽減や鎮痛を図り、理学療法やストレッチも行われます。症状が改善しない場合は、ステロイド注射が行われることもあります。継続的な治療や適切なリハビリテーションが必要です。
予防のために
運動前には適切な準備やストレッチをしっかり行って下さい。運動時のフォームや方法を確認し、無理な動作を避けることも大切です。また体の柔軟性を維持するために太ももやふくらはぎのストレッチをして柔軟性を高めることも効果的です。また急に体重が増えることもリスクとなり得ます。
当院のご紹介
症状やご不安がある場合は、お気軽にご相談ください。
およそ250年前から千住の地で親しまれてきた名倉医院の分院として、その歴史の中で培われた知識や技術を土台として最新の医療を提供しております。
※手術やより高度な治療が必要と判断された場合は、適切な医療機関へご紹介させていただいております。