脛骨顆間隆起骨折
脛骨顆間隆起骨折は成長期の小児のスポーツ活動中に多く発生し、膝関節における脛骨中央部の隆起部分(前十字靭帯が付着する部位)における裂離骨折を特徴とします。成人の場合は、通常脛骨プラトー骨折や靭帯・半月板損傷に合併して発生します。
どのような人に多いか
主に成長期の小児に多く見られ、スキー、サッカー、ラグビーなどの激しいスポーツ活動中の受傷が多いです。
主な症状
膝の強い痛みや腫脹を認め、歩行困難や膝の可動域に制限が生じます。特に受傷直後は膝を完全に伸ばせなくなることがあります。
診断
受傷機転や症状を確認した上で、レントゲン写真が撮影されます。骨折部が不明瞭な場合や詳細な骨折部の評価のためにCTの撮影も行われます。前十字靭帯や半月板、靭帯損傷の確認はMRIが有用です。
治療
骨折の転位(ずれ)が少ない場合は保守療法が選択され、石膏固定やニーブレイスを用いて骨折部分を安定させます。転位が大きい場合は手術が必要で、関節鏡視下に骨折部を金属で固定するpull-out法やスクリュー固定が選択されます。同時に前十字靭帯や半月板損傷があれば再建手術も検討されます。手術後は装具を着用し、リハビリテーションが開始されます。
予防のために
激しいスポーツをする際は注意が必要であり、事故や怪我を防ぐためには十分な予防措置を講じ、安全な運動環境を整えることが重要です。治療後は適切なリハビリテーションを受けることが再発防止につながります。
当院のご紹介
症状やご不安がある場合は、お気軽にご相談ください。
およそ250年前から千住の地で親しまれてきた名倉医院の分院として、その歴史の中で培われた知識や技術を土台として最新の医療を提供しております。
※手術やより高度な治療が必要と判断された場合は、適切な医療機関へご紹介させていただいております。