踵骨骨端症(Sever病)
踵骨骨端症(セーバー病、シーバー病)は、10歳前後の男児に好発する疾患で、発育期の踵骨骨端部に過度な負荷がかかることにより引き起こされます。アキレス腱への繰り返される牽引力やスポーツ中の着地時の衝撃が主な原因となります。スポーツ活動の禁止が一時的に必要ですが、適切な対応により後遺症はほとんど見られません。
どのような人に多いか
成長期の8歳から12歳の活発な男子によく発症します。ダッシュやジャンプが多いスポーツ、例えばサッカーや野球などがリスクを高めます。
主な症状
踵が地面についた時やスポーツ練習の開始や終了時に痛みを感じます。足首の背屈制限を伴うこともあります。
診断と検査
レントゲン写真では踵骨骨端部に硬化した骨(骨硬化像)や骨が分離したような所見(分節像)が確認されます。ただし、痛みがない場合でもこれらの所見が見られることがあり、踵部の痛みの有無が重要です。
小児の踵部レントゲン写真(正常例)
治療
運動を休止して安静を保つことで比較的迅速に症状が改善します。足底やアキレス腱のストレッチも重要です。痛みが継続する場合は、足底板を使用して足底のアーチをサポートすることがあります。
予防や再発しないために大切なこと
過度な運動を控え、足のアーチをサポートする適切な靴を使用します。ストレッチは予防にも大切です。症状が出た場合は診断をつけるためにも早めに医療機関を受診してください。
当院のご紹介
症状やご不安がある場合は、お気軽にご相談ください。
およそ250年前から千住の地で親しまれてきた名倉医院の分院として、その歴史の中で培われた知識や技術を土台として最新の医療を提供しております。
※手術やより高度な治療が必要と判断された場合は、適切な医療機関へご紹介させていただいております。