脛骨プラトー(高原)骨折
脛骨の「プラトー(plateau)」は、膝関節において体重を支え、正常な動きに重要な役割を果たす部位の名称です。この部位の骨折は通常大きな外力が加わることにより生じ、適切な治療が行われないと膝関節の機能障害が残る可能性があります。
脛骨プラトー骨折レントゲン写真例
どのような人に多いか
若年者では交通事故や高所からの転落、スポーツ外傷など大きな外力による受傷が多く見られます。また骨粗鬆症を伴う御高齢の方は少し転んだだけといった小さな外力でも骨折を生じることがあります。
主な症状
受傷直後から強い痛みや膝の腫脹を認め、歩行が難しくなります。初期はわずかな骨折で歩行可能であっても、時間が経つにつれて痛みや腫れが増すことがあります。外力が大きい場合は、血管損傷や神経障害を伴い緊急処置が必要になることもあります。
診断
受傷時の状況と膝の診察を基に、レントゲン写真で骨折の形態を確認します。関節面における骨折部の陥没の程度をより詳細に確認するためにCT画像も撮影されます。また靭帯や半月板、筋肉など軟部組織の損傷を確認するためにMRI検査が追加で行われることもあります。
治療
基本的に手術が必要ですが、骨折部の転位や関節面における骨折部の陥没が少ない場合(3mm以内)はギプスやニーブレイスによる保存療法も選択されます。手術はプレートによる固定が一般的で、骨欠損が大きい場合は骨移植も行われます。半月板や靭帯損傷を伴う場合は関節鏡を用いた再建術が行われることもあります。手術後は適切なリハビリテーションが必要となります。
予防のために
高所からの転落や転倒には十分な注意が必要であり、スポーツ活動時には適切なプレーを心掛け外力を避けるようにしましょう。受傷後は早急に治療を行い、治療後も定期的な運動療法の継続が再発予防に重要です。
当院のご紹介
症状やご不安がある場合は、お気軽にご相談ください。
およそ250年前から千住の地で親しまれてきた名倉医院の分院として、その歴史の中で培われた知識や技術を土台として最新の医療を提供しております。
※手術やより高度な治療が必要と判断された場合は、適切な医療機関へご紹介させていただいております。