一過性大腿骨頭萎縮症
一過性大腿骨頭萎縮症は、原因不明の股関節痛を引き起こす疾患です。大腿骨頭が一時的に萎縮することで痛みが生じ、歩行困難となる場合もあります。一般的に予後良好で、安静や免荷といった治療によって多くは自然に改善します。
どのような人に多いか
中年の男性や妊娠後期の女性に多く発症しますが、年齢や性別にかかわらず発症する可能性があります。
主な症状
股関節の痛み、歩行時の不安定感、跛行(痛みを庇い足を引きずって歩くこと)が主な症状です。痛みは急に出現する場合と徐々に出現する場合があります。症状が強いと夜間就寝中に痛むこともあります。
診断
痛む部位や症状の現れ方を確認した上で、画像検査としてレントゲン写真やMRIを撮影します。X線検査では骨頭の輪郭が不明瞭となり、MRIでは骨頭の信号変化や関節液の貯留など骨組織の詳細な評価を行います。
治療
股関節の安静を図るために体重をかけないよう免荷として活動制限を行います。症状に応じて消炎鎮痛薬を用います。痛みが落ち着いてきたら理学療法を行い関節の可動域を改善します。萎縮が強い場合は骨折の危険性もあるため免荷をより徹底します。
予防のために
原因が不明なため確立された予防法はありません。股関節の痛みを認めた際には早期に医療機関を受診するようにして下さい。
当院のご紹介
症状やご不安がある場合は、お気軽にご相談ください。
およそ250年前から千住の地で親しまれてきた名倉医院の分院として、その歴史の中で培われた知識や技術を土台として最新の医療を提供しております。
※手術やより高度な治療が必要と判断された場合は、適切な医療機関へご紹介させていただいております。