単純性股関節炎
単純性股関節炎は、小児の股関節に関連する疾患の中で頻度が高く、主に3~10歳の子供たちに見られます。原因は不明であり、現在ではウイルス感染説が有力視されています。症状は急激に現れ、通常は2~3週間の安静によって自然治癒します。
どのような人に多いか
3~10歳の男の子によく見られ、特定の原因は判明していません。ウイルスによる上気道感染や消化器感染が発症の契機とされることがあります。
主な症状
症状は急激に始まり、股関節、大腿部、膝に痛みが生じ、歩行が制限される跛行(足を引きずる歩行)が認められることもあります。痛みにより股関節の動きにも制限が生じます。通常は数週間で自然治癒しますが、1か月以上症状が続くこともあります。
診断
症状からの診断が主流であり、レントゲン写真や血液検査では異常が確認されません。感染症や若年性関節リウマチなど他の疾患の鑑別のために採血や関節液穿刺が行われることもあります。レントゲン写真ではペルテス病の有無も確認します。
治療
通常は1~2週間の安静が有効であ、症状に応じて鎮痛薬の内服や外用が処方されることがあります。痛みが強い場合には松葉杖が使用されることもあります。
予防のために
原因が不明のため確立された予防法はありません。症状を認めた場合は速やかに医療機関を受診し、専門的な診断と治療を受けることが重要です。早期の対応が予後を左右する一因となります。
当院のご紹介
症状やご不安がある場合は、お気軽にご相談ください。
およそ250年前から千住の地で親しまれてきた名倉医院の分院として、その歴史の中で培われた知識や技術を土台として最新の医療を提供しております。
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